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定義 : 
f (x, y) が 特定の点 (a, b) で連続であるとは, 
 (x, y) をどのように (a, b) に近づけても f (x, y) 
が一定の値に近づくこと .

その値をUnderscript[lim, (x, y) -> (a, b)] f (x, y) と書く .

ここでその極限値を p とすると

(x, y) -> (a, b) としたとき z は p に収束するという .


逆に (x, y) の (a, b) への近づき方によって, 行き先
が異なるようなら f (x, y) は点 (a, b) で連続でない (不連続) という .


f (x, y) がある領域 D 内で連続であるとは, f (x, y) が D 内のいずれの
点においても連続であることであり, D 内に一点でも連続でない点があれば, f (x, y) は Dで連続ではないという .

原点で連続な例 : z = x^2 + y^2 + 1

(x, y) をどのように (0, 0) に近づけても f の値は 1 に行く . 

           

z = x^2 + y^2 + 1 のグラフ

原点で不連続な例 : z = (x y)/(x^2 + y^2)

f (x, y) = (x y)/(x^2 + y^2) は原点で連続でない .

z = (x y)/(x^2 + y^2) のグラフ .

<br />例えば, x = 0 とした上で, y を 0に近づけるときには
z = 0/y^2 = 0 は 0に向かうが, 
x = y とした上で y を 0 に近づければ, 
z ... >極限はm/(1 + m^2) となり m に応じて異なる点となる . 

<br />m/(1 + m^2) は - 1/2 から 1/2 までの値をとる . 
  

RowBox[{               ... ], ImageRangeCache -> {{{0., 575.}, {354.875, 0.}} -> {-15, 0, 0, 0}}], 
, 
, <br />, <br />}]}]

(x, y) = (r Cos[t], rSin[t]) として

極座標に変換すると

f (x, y) = (r^2 Cos[t] Sin[t])/(r^2Cos^2[t] + r^2 Sin^2[t]) = Cos[t] Sin[t] = 1/2Sin[2t] <br />

となり ここからも f (x, y) は t の値に応じて

-1/2 から 1/2 までの値をとる事が分かる . <br />

ここで使った極座標変換は f が原点で連続であることを示すのにも有効なことが多い

(x, y) = (r Cos[t], rSin[t]) とすると

(x, y) -> (0, 0) とは r -> 0 のことであり

t の動きが原点への近づき方の変化を表している .

例として, f (x, y) = (x y^2)/(x^2 + y^2) は原点で連続である .


z = (x y^2)/(x^2 + y^2) のグラフ .

極座標で表すとz = r Cos[t] Sin^2 [t] となり<br /> -1<Cos[t] Sin^2 [t] <1 より, f -> 0 (r -> 0) となり<br />fは原点で連続であることが確認できる . <br />

極座標で表すとz = r Cos[t] Sin^2 [t] となり<br /> -1<Cos[t] Sin^2 [t] <1 より, f -> 0 (r -> 0) となり<br />fは原点で連続であることが確認できる . <br />



ちなみに, 上で現れた 関数 z = Sin[2t] を発展させて z = Sin[n t] 
を考えると, 下のような形のグラフが得られる .

z = Sin[3 t] のグラフ

z = Sin[4 t] のグラフ

z = Sin[5 t] のグラフ


最後に, どのような直線 y = mx に沿って (x, y) -> (0, 0) にしても
f (x, y) -> 0 となるが, 原点では連続でない関数の例をあげておく .

z = (x y^2)/(x^2 + y^4) のグラフ

f (x, y) = (x y^2)/(x^2 + y^4) においても 任意の m に対し

y = mx に沿って原点に近づいた時の極限は 0 になる . <br />実際 f = (m^2 x)/(1 + m^4 x^2) -> 0   (x -> 0) <br /><br />

しかし 曲線 x = m y^2に沿って原点に近づいた時の極限は

m によって異なる値となる . <br />実際 f = m/(1 + m^2) である .   y = m/(1 + m^2) のグラフは上を参照 .

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